メアリー佐野・プロフィール

Mary Sano

ダンカン・ダンス3代目継承者、ダンサー、コリオグラファー。子供の頃にダンスとピアノを学ぶ。1975年から1980年まで東京にて雑誌やファッションショーなどトップモデルとして活躍。1979年、サンフランシスコにてダンカン・ダンス2代目継承者ミニヨン・ガーランド女史と出会い、ダンカン・ダンスを学び始める。自然でスピリチュアルなこのダンスに魅了され、1983年イサドラ・ダンカン・ヘリテッジ・ソサエティ・ジャパン創立。1985年以来アメリカ在住、後ダンカン・ダンス3代目継承者となる。フレドリカ・ブレア著ISADORAの訳本「踊るヴィーナスーイサドラ・ダンカンの生涯」の監修を務め、1990年にパルコ出版局より出版。1991年カリフォルニアのミルズ大学舞踊学部大学院修士課程修了。1993年メアリー佐野とダンカンダンサーズ結成、1997年11月にはメアリー佐野スタジオ・オブ・ダンカン・ダンシング(www.duncandance.org)をサンフランシスコに設立。また1995年にはNHKの「映像の世紀」にイサドラの役で出演する。2010年にはイルマ・ダンカン著「イサドラ・ダンカンの舞踊テクニック」を発行。日米両国でダンカン舞踊を教授するかたわら、サンフランシスコ平和条約記念公演(アメリカ)、国際ダンカンフェスティバル(ハンガリー)、ユネスコ国際ダンス20周年記念公演(ギリシア)など数々の公演・創作活動に従事。

2008年、サンフランシスコのメアリー佐野スタジオの10周年記念のプロダクションDancing Dreaming Isadoraを2人のピアニスト(クラシカル、コンテンポラリー)、ネイティブ・アメリカン・ストーリーテラー・シンガー、琴演奏家たちと共に8人のカンパニーメンバーとコーエル・シアターでダンカンの作品とオリジナル作品を発表。2010年には咸臨丸来航150周年記念の日米共同舞踊劇「Ship of Dreams: Kanrin Maru 咸臨丸- 150 Years of Hope, Struggle, and Friendship」をサンフランシスコのブラバ・シアターにて世界初演。2年かけて日米両国のダンサー、俳優、音楽家、脚本家ら総員20名を超えるメンバーと共に創作、総合芸術監督、主演を務め高い評判を受ける。

Mary Sano danicng Brahms waltz

日本ではソロダンス・シリーズ「イサドラ・ダンカンの夢を踊る」を2003年より開始。2012年のシリーズ第3回では東京四谷区民ホールで日米両国より参加した多くのアーティストと共に、オリジナル作品とダンカン舞踊古典作品を融合した舞台を構成・演出・振付・主演し成功させる。2015年には故郷の岐阜でシリーズ第5回目を開催。岐阜市の支援を得て、15年ぶりに岐阜で多くのイサドラ・ダンカンの作品を発表。また一般公募より集まった、ダンス、歌、書道、謡曲らの参加者と共に「イサドラとみる夢」を共同創作し発表、総合プロデュース、構成、振付、イサドラ役を務める。

地元サンフランシスコでは1998年よりイサドラ・ダンカンの生誕記念公演「ディオニソス祭」を毎年5月にスタジオで主催。プロジェクトによって市や財団から助成を受け、色々なジャンルのアーティストたちと共同創作し発表している。近年は自身の公演・創作活動のみならず、後進の育成にも力を注いでいる。2018年にはスタジオの20周年記念公演Dancing Dreaming Isadora: Reflections on the Past, Visions of the Futureを2日間に渡り開催。イサドラ・ダンカンの作品と佐野のオリジナル作品をピアノ、チェロ、ハープ、ヴァイオリン、筝の生演奏とゲストダンサーを含む7人のダンカンダンサーと共にサンフランシスコのODCシアターで盛大に発表した。

1994年ギリシア、アテネのダンカン・センターのオープニングでソリストとしてデビューして以来ヨーロッパでも公演、伝承活動を行う。今までにイギリス、ドイツ、ハンガリー、チェコ、ギリシア、フランス、アメリカ、そして日本で公演、ワークショップを開催。2014年7月にはイサドラの生涯の拠点地であったパリでDancing Dreaming Isadoraと題した公演を行い、多くのダンカン作品を披露した。

2019年からは東京「アート空間 シジィジー」の開設により、日本で新たな活動を開始している。オープニング公演は8月「舞踊詩:山田耕筰とイサドラ・ダンカン」、11月には「ロマンから神秘への道:スクリャービンとイサドラの遭遇」と、イサドラ・ダンカンの舞踊芸術と作曲家たちの関係をテーマにした公演を発表。第3回目は舞踊の原点をテーマに「イサドラのコロス:調和への回帰」と題した公演を2020年10月に予定。今後も異なったテーマで様々なアーティストとのコラボレーションや観客との交流を大切にしたサロン・コンサートを予定している。


「ゆめのたね」(ラジオ出演・2018年12月放送)

「岐阜カルチャー」3代目ダンカンダンサー・メアリー佐野(NHK岐阜・2015年11月放映)

 

“Mary Sano after Isadora” Spark(米国TV KQED・2009年3月放映)